そらになりかけ

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【amazarashi】僕には「命にふさわしい」ものがいくつあるだろうか【解釈と感想】

amazarashiの「命にふさわしい」という名曲についてのお話です。

どうも、ガンモ(@hibikore_Ganmo)です。

 

今回は僕が大好きな「命にふさわしい」という曲を語ります。

 

ニーアオートマタというゲームとコラボしており、この曲でamazarashiを知った方も多いんじゃないでしょうか。

youtu.be

ショッキングなMVだと思います。

たくさんの人形が様々な壊され方をしています。

人によっては目を背けたくなるような嫌悪感を抱くかもしれません。 

それでも一度は見て欲しい。そこで何かを感じたら、教えてください。

僕はとてつもない喪失感を感じました。

人の形をしたものが壊されていくだけですが、心臓が痛くなるような圧倒的な喪失感に襲われました。

 

 

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「命にふさわしい」とは?

僕は

「生きるに値する何か」

のことだと思います。

秋田さんが感じた「生きるに値した」ものたちのことを歌っているんです。

 

何度も「命にふさわしい」という言葉が出てきます。 

この歌を通して、自分の「命にふさわしい」ものとはなにかを考えさせられました。

 

 

歌詞解釈をしていきますね。

  

その汚れた顔こそ

好きな人ができた 確かに触れ合った

アスファルトより土 鋼鉄より人肌

無意識に選ぶのが 冷たさより温みなら

その汚れた顔こそ 命にふさわしい

この歌は「好きな人ができた」と、なんとも人間らしい一文から始まります。

好きな人ができ、触れ合えた。

人工的な、冷たいものよりも人肌の温もりを僕たち人間は無意識に求めている。

だから、醜く生きていても僕たちはその温もりこそが「命にふさわしい」と歌っています。

最高に好きですここ。なんていうか、人間の素朴さを感じます。

 

ここからは解釈になりますが、このあとこの歌では

「世界を滅ぼすに値するその温もり」

「心を失くすのに値したその喪失」

という歌詞が出てきます。その上で「汚れた顔」とは何かを考えると

「愛する人を失って泣き疲れてボロボロになった顔」

だと思うんです。 

 

愛する何かを失い、涙に明け暮れた日々。

それだけの喪失を与えてくれた、素晴らしい「なにか」こそが「命にふさわしい」と。

 

ああ本当に、なんて素晴らしいんでしょうか。

 

怒りであれなんであれ

身の程知らずと罵った奴らの 身のほど知らなさを散々歌うのだ

前に進むために 理由が必要なら

怒りであれなんで あれ命にふさわしい 

非常にamazarashiらしい歌詞だと思います。

「身の程知らなさを散々歌う」というのが、秋田さんの苦悩を感じさせます。

 

歌を作る、というのはとてつもない作業だと思います。

何もないところから言葉と音を丁寧に繋ぎながら一つの作品にする。

生半可な覚悟では続けられない。

だからそのための理由なら、なんであろうと「命にふさわしい」と。 

 

 

全部が報われる朝を

こぼれた涙を蒸発させるために陽が照る朝を 

飽きもせず待っている待っている

全部を無駄にした日から 僕は虎視眈々と描いてた 

全部が報われる朝を

ここも大好きなんです。本当に。

「全部が報われる朝」っていうのが、もう、本当に…

何かを続けてきて、辛くて、やめたいけどやりたくて、続けてきたからこそ、その努力が全部が突然報われて欲しい、という気持ちが秋田さんの力強い声で心に刺さります。

 

「全部を無駄にした日」というのは秋田さんが青森を出て上京した時のことを歌っているのでしょうか。

その日から全てが報われるような劇的な変化を望んでいたのでしょう。

「虎視眈眈と描いてた」っていうのも、もう本当に好きです。泥臭い感じがして本当に好き。

 

 

世界を滅ぼすに値する

世界を滅ぼすに 値するその温もりは 

二人になれなかった 孤独と孤独では

道すがら 何があった?

傷ついて笑うその癖は そんなに悲しむことなんてなかったのにな

「世界を滅ぼすの値するその温もり」って、めっちゃいい言葉ですよね。

「温もり」っていう、普通はいい言葉とされているような言葉に「世界を滅ぼす」を組み合わせるのがなんとも好き。

失恋した時に聴くとすっげぇ響きます。

失われた温もりはとてつもない喪失感をもたらすものですからね…

もう何回

「こんなに苦しいなら世界を壊してしまいたい」

と思ったかわかりません。

それだけの苦しみと喪失を歌っています。

大好きです。

 

心さえなかったなら

心さえなかったなら

あぁ…本当に…もうこれ大好きすぎてつらい。

つらい時、苦しい時、ただただ生きるのがだるくて面倒な時。この言葉が深く染み渡ります。

そうですよね。心さえなければ、こんな辛さを感じなくて済むんですからね。

ひたすらにもう同意しかなくて、こんな言葉を紡げる秋田さんが心から好きなんです。

amazarashiがあるからどうにか生きてこれたっていうところ、あります。

 

 

酩酊の夜明けこそ

友達ができた 理想を分かち合った 

向かうべき場所に 歩幅すらともにした 

裏切られたっていいと 道端ひれ伏すような

酩酊の夜明けこそ 命にふさわしい

心を許して、ともに道を進める友人こそ命にふさわしい。

信じあえて、夢を追えるって、素敵な関係ですよね。 

そんな友人は確かに、間違いなく「生きるに値する」なにかだと思えます。

 

 

無くした何かの埋め合わせを 探してばかりいるけど 

そうじゃなく喪失も 正解と言えるような

逆転劇を期待してる そしてそれは決して不可能じゃない 

途絶えた足跡も旅路と呼べ

そして、散々悲しんだ喪失を正解と呼びたいと歌います。

なんか、本当に力をもらえます。

逆転は不可能じゃない、と言ってくれるだけで、もう少しだけ頑張ることができるんです。本当に好き。

 

 

そこで死んでもいいと 

世界を欺くに値する その僕らのこれまでは

一人になれなかった 寂しがりやどもが集って

道すがら何があった? 傷つけて当然な顔して 

そんなに悲しむことなんてなかったのにな 

心さえなかったなら

世界を欺く=世界を騙す

とすると、自分の世界を見たくないような、虚無的な自分のこれまでを

「自分の世界を偽りとすることで納得させよう」

という意志を感じます。

 

傷つけていたのはおそらく自分自身なんでしょう。

人生で自分を傷つけることが当然になっていた。

心さえなければこんなに悲しまなくて済んだのに。

本当にマイナスな気持ちの時ほど、心がなければと思います。

 

 

愛したものを守りたいゆえに壊してしまった数々

あっけなく打ち砕かれた 願いの数々

その破片を 裸足で渡るような

次の一歩で 滑落して

そこで死んでもいいと 思える一歩こそ

ただただそれこそが 命にふさわしい 

ここ本当にかっこいい。

打ち砕かれた願いの破片の上を裸足で歩くとか、表現が好きすぎる。なんなんですかね。本当に。

その破片を〜からの、歌声がもう…叫ぶようで、本当にかっこいい。

かっこいいなんて言葉では片付けられないですね。

語彙力のなさが恨めしい。

 

「そこで死んでもいいと思える一歩こそ命にふさわしい」

もう死んでいいと、思えるような一日、一瞬が生きるということだと、もう、なんか…すごいです…

ここの歌い方が、声が、何かを削りながら表現していることを強く感じるんです。

鳥肌が脳内を駆け巡るんです。とてつもないですよ、本当に。 

 

 

光と陰

心を失くすのに 値したその喪失は

喜びと悲しみは 引き換えじゃなかったはずだ

道すがら何があった? 

その答えこそ今の僕で

希望なんていとも容易く 投げ捨てることはできる

心さえなかったなら

光と陰

ずっと歌ってきた喪失は、心をなくすのに充分なものだった。

引き換えの喜びなんて感じることができない、理不尽なほどの喪失感。 

 

そして散々苦しんでなやんで生きてきた自分こそが全ての結果であると。

心さえなければ、希望を捨てることができる。

それはつまり、

「僕たち人間は心がある以上、どんなに辛くても希望を捨てることができない」 

という矛盾とも呼べるような皮肉です。

 

本当にこの歌はamazarashiの主題でもある

「それでも」

というメッセージを強く反映した曲になっています。

 

そして叫ぶように歌われる

「光と陰」

もう言葉が出てこない。

ライブでこの歌を聴きました。

光と陰、と歌う声がだんだん掠れていく。だけど決して声量が小さくなることはない。

思いの全てをぶつけられて、涙が出てきました。

秋田さんは、顔を出さないです。しかしあれを聴いたら、パフォーマンスに必要なのは音だけなんだと強く思えました。

すごすぎるんです。

 

 

命にふさわしい

命にふさわしい

  • amazarashi
  • ロック
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

アコースティックのバージョンも、本当に本当にかっこいいです。

命にふさわしい acoustic version

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  • amazarashi
  • ロック
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

 

まとめ

「命にふさわしい」心から名曲だと思います。

人の人生に降りかかる辛さや喪失を歌い、心さえなければそれを感じなくて済むのに。

しかし心があるから希望を捨てることはできない。

人間は矛盾をはらんだ生き物であると思いました。

 

僕にとっての、「命にふさわしい」ものなんて、ほんの少しの友人と、僕を作り上げてきて、共に生きた音楽たちくらいです。

しかしそれは心から愛しています。

僕が命に、生きるに値するのは、つまり生きているのはそれらがあるからだと思います。

みなさんの「命にふさわしい」ものはなんですか?

 

ここまで読んでくれてありがとうございます。ではまたっ!

 

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